新人マーケッターに捧ぐ。今すぐわかる動画広告の種類【基礎編】

最近、さまざまなWebサイトやSNSなどを利用していると、動画広告を目にする機会がとても増えてきました。

市場調査(※)によると、2016年の動画広告市場はなんと842億円で、前年比157%の成長率。スマートフォン動画広告需要は前年比約2倍もの成長を遂げています。この数字からもわかるように、動画広告の重要性は日増しに高まっているのです。

マーケティングに携わる人間は、動画広告について知っておくことはもはや必要不可欠になりつつあります。しかし、これまで体系的に学んだことがなく、あまり知識がない方も多いのではないでしょうか。

そんな方のために、動画広告にはどのような種類があるのか基礎知識をまとめてみました。ぜひ、参考にしてみてください!

※…サイバーエージェント、国内動画広告の市場調査を実施

https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/info/detail/id=12795

YouTubeなどの動画メディアで活用される『インストリーム広告』

動画広告の中では最も一般的なもので、YouTubeなどの動画メディアやニュースメディアなどの動画コンテンツ本編の「再生前」「再生途中」「再生後」のいずれかに流れる広告形式です。それぞれを「プレロール広告」「ミッドロール広告」「ポストロール広告」と呼びます。

ユーザーに対して確実に広告を観せられるということもあり、インストリーム広告といえばプレロール広告を指すことがほとんどです。

YouTubeの場合だと、数秒ほどの短い動画広告でスキップできない仕様、尺の長い動画広告で数秒後にスキップが出来る仕様があり、出稿する動画の長さによってクリエイティブを変えて最適化する必要があります。

<インストリーム広告が出稿される主な媒体>

YouTube TrueView広告

YouTube内における動画広告の配信枠です。動画広告市場全体におけるTrueView広告の割合は非常に高く、海外と比べると日本ではさらにその傾向が強くなっています。

「プレロール動画広告&動画の尺が長く5秒以上視聴したらスキップできる形式」で出稿されていることが多いですが、最近ではSNSのインフィード広告を意識して6秒間の短尺動画がスキップできない形式で出稿されるケースも増えてきました。

30秒未満の短めの動画広告は動画広告が再生完了した時点で、30秒以上の長尺の動画広告は30秒が経過した時点で再生とカウントされて課金されます。

そのほか、GYAO!やニコニコ動画、AbemaTV、TVerなどがインストリーム広告枠を提供しています。

FacebookInstagramなどのタイムライン上に表示『インフィード広告』

SNSでよく見受けられる種類の広告で、FacebookやInstagramのフィードやTwitterのタイムライン、Webメディアの記事一覧の中に、動画広告が更新情報の一部のように差しこまれる広告形式です。最近では、このインフィード広告が非常に増加しています。

他のコンテンツの中に自然な形で差し込まれるために、視聴者が広告であると感じにくいこと、スクロールすることで必ず目にするため認知度が高くなりやすいことなどが利点です。

ただし、さらなるスクロールによって簡単に視聴をスキップされてしまうという欠点もあるため、最初の数秒で「もっと視聴してみたい」と思わせるような動画広告を用意することが重要となります。

<インフィード広告が出稿される主な媒体>

FacebookInstagram広告

Facebook、Instagramのフィード内に動画広告が表示される形式です。元々はFacebookから始まりましたが、Facebook 社がInstagramを買収してからInstagramでも同様の広告管理ツールを用いて、広告配信させることが可能となりました。

課金方法は様々ですが、動画再生開始後「数秒時点」で課金されるCPVという課金方法などがあります。Facebookの場合、登録されているユーザー情報に基づいた配信に強みがあります。年齢や地域、職業などがデータとして保持されているために、他のメディアと比べてターゲティング精度を高めやすくなります。

例えば、東京都渋谷区に住んでいる20代女性だけに対して、渋谷駅付近のお店で購入できる化粧品の広告クーポンを出稿することができます。

Twitter広告

Twitterのタイムライン上に動画広告が表示される形式です。Facebook広告同様に、数秒が経過した時点で再生とカウントされて課金されます。Twitterはモバイルでのアクセスが多いために、動画広告もモバイル視聴が非常に多いです。ユーザーによる拡散性が高く、おもしろ動画などコンテンツ次第では、爆発的にリツイートが広がっていくこともあります。

Webサイト内のバナー広告に動画を活用『インバナー広告』

Webサイト内のバナー広告の部分に動画を表示させる広告形式です。

バナー広告ではもともと、パラパラ漫画のようなgif画像形式も多く利用されていたことから、動画フォーマットとの親和性も比較的に高くなっています。また、バナー広告はさまざまな媒体で枠が多く、広告の出稿量を増加させやすいことも大きな利点です。

<インバナー広告が出稿される主な媒体>

・各Webサイトの運営元企業が提供している広告枠

Webサイトの運営元企業が、サイト内の特定の枠を広告枠として販売しているケース。ただし現在では、単一のサイトの広告枠のみが販売されることはほとんどなく、複数のWebサイト上で広告を配信する手法である「アドネットワーク」の形式で販売されることが一般的となっています。

広告主としては広告を多種多様なユーザーに配信できるため全体として多くのトラフィック量を確保できること、媒体側としてはアドネットワークを提供している業者に各種手続きを委託できるため運用の負担が軽減されることなどが、アドネットワークの持つメリットです。

課金方法としては、月極で課金額が予め決まっている、広告バナーをユーザーがクリックした回数に応じて課金される、広告バナークリック後のコンバージョン数(商品購入やユーザー登録など)に応じて課金されるなどのパターンが多いです。

記事の文章内に動画広告を表示『インリード広告』

Webメディアの記事をスクロールして読み進めている途中に、記事内に動画広告が出現する広告形式です。もともとはテキスト広告や画像広告が多かったのですが、近年は動画広告の割合も増加してきました。記事の内容と親和性が高い動画広告であれば、より視聴されやすいと言われています。

一方で、記事を読んでいる読者の多くは、いきなり表示される動画広告に対して見る心構えができていないということもあり、視聴完了率(ユーザーが動画広告を視聴し終わる割合)が低くなりやすいことが欠点です。

<インリード広告が出稿される主な媒体>

・各Webサイトの運営元企業が提供している広告枠

「インバナー広告」の項にて解説されている内容と同様。

ページ遷移の合間に動画広告を表示『インタースティシャル広告』

ページ初期表示時やページ遷移時などに、独立した1つのページとして広告を表示する形式です。広告内には「このページをスキップ」「コンテンツを読む」といったリンクが表示されており、そのリンクをクリックするか広告を表示して一定時間が経過すると、自動的に次のページに遷移する仕組みになっています。

画面全体を使用して広告を表示することに加えて、ユーザーは広告を必ず目にするため広告表示当たりの効果は高くなります。一方で、ユーザーに対してアクションを強いる広告形式であるため、ユーザーに与えるストレスも多くなってしまうことが欠点です。

Googleは「インタースティシャル広告をモバイルフレンドリーとみなさない」という方針を取っており、モバイル検索順位下落の評価基準とすることを公式に発表しています。

<インタースティシャル広告が出稿される主な媒体>

・各Webサイトの運営元企業が提供している広告枠

「インバナー広告」の項にて解説されている内容と同様。

基礎知識をしっかり学び、効果の高い広告施策を

動画広告は、テキスト広告や画像広告と比べて制作にかかる工数は多いものの、その分ユーザーへの訴求効果も高いです。マーケティングに携わる人間ならば、動画広告への正しい理解は今後必ず必要になってきます。

基礎知識をしっかり学ぶことで、サービスの特徴とターゲットに合わせた動画広告を配信できるようになっていきましょう。